JOURNAL

注目度の高まるイタリアのミッドセンチュリー期のバンブープロダクト

注目度の高まるイタリアのミッドセンチュリー期のバンブープロダクト

※こちらの3枚の写真はそれぞれイタリアのヴィンテージバンブープロダクトに関する参照写真です。今回ご紹介の1点はテキスト最後にあるURLよりご覧ください。

 

当Eストアに入荷しました、美しい設計力と前衛的な素材の組み合わせのスタンドランプをご紹介致します。

 

草にもない木にもない独自の性質を持つ「竹」は世にも不思議な植物であり、日本人の長きにわたる文化とともにしてきた素材でもあります。

 

割る・剥ぐ・曲げる・編むなど職人の手を経て様々に形を変えることで変幻自在で、無限の可能性を秘めている竹という素材に着目してきた建築家、プロダクトデザイナー、家具デザイナーが歴史には存在しました。

 

竹は日本人の文化や感性に根付いた植物ですが、イタリアンミッドセンチュリー家具や照明デザインにも優れたバンブープロダクトが眠っていることをご存知でしょうか。

 

FRANCO ALBINI(フランコ・アルビニ)などの家具デザイナー、Carlo Scarpa(カルロ・スカルパ )の建築家に加え、アートの領域で活動したBruno Munari(ブルーノ・ムナーリ)なども竹のプロダクトを残しており、近年欧州のギャラリーの中でも密かに注目度が高まってきており、もはやイタリアンミッドセンチュリーのバンブープロダクトの評価が高まっていくのも時間の問題と言えます。

 

イタリア人も独自のアプローチで竹と向き合ってきたのですね。竹の空洞で節がある構造を利用したり竹根、葉、枝など余すところない竹を活用することで素材とプロダクトの関係性、そして可能性は無限に広がります。

 

伐採された竹は実は1本として真っ直ぐなものはないため、油抜き後の熱を利用して竹の曲がりを一本一本矯正していきます。この竹の矯正作業がないと、真っ直ぐな竹を利用した竹細工はできません。竹は熱を加えると繊維が柔らかくなるので、この状態の時を利用して作業は行われます。矯め木と呼ばれる穴の開いた木に竹を差し込み、曲がりのある部分を一節ずつ押し曲げながら、竹を真っ直ぐにしていくことで初めてこのような美しいプロダクトが生まれます。

 

今回入荷した本品は竹の支柱が特徴的なスタンドランプとなります。スチールの傘とのコントラストが絶妙で、モダニズムとポストモダン両方の精神、またどちらにもない純粋に新しい実験的な精神を感じさせてくれます。中が空洞で、しなやかさを持つ竹は軽く、また節があることで強度と粘りもあり、デスクランプの性質にも非常に理にかなった素材選びとなりました。

 

注目度の高まるイタリアのミッドセンチュリー期のバンブープロダクトであり、隠れた無銘の名作を寝室、書斎、事務スペース、様々なお部屋でスタイリングに加えてみてください。

 →

https://shop.archeologie.jp/collections/all/products/bamboo-stand-lamp-1970s-italy%E3%81%AE